変わるということ。

BACKBEATが終わってしまった…

ずっとここにいたくて動きたくない私達をよそに、きっと戸塚くんは次のステージへ、次の「新しいわたし」へ先に行ってしまう。

とつかくんは、自分の過去をとっても大事にして愛おしむ事が出来る人だから(と私は思う)、散々終わってしまったと嘆いていた私たちが薄情にもすっかりBACKBEATロスから立ち直った頃合い、ブログで「ビーバッパルーラ!それが全て!」とか書いてくれてオタク号泣に102光。

オタクはたちまち2019年5月〜6月に戻ってこれる。そういうスタンドを持っている。

 

 

ところで舞台期間中、変更点が沢山あった。大きい変更もあったし小さな変更も。

神戸から大きな変更があって、みんなで全然ちがったねーって話して。それもそれで楽しくて。

 

(変更点を書こうかなってこのブログわざわざ開設したんですけど長くなりすぎて分けた。なんでかこっちが後ろに更新されてるけどこっちが先です)

 

どっちがいいとか悪いとかいう話じゃないんだけど、私はどちらかといえば初日から千穐楽までずっと同じ演出がいい派なんですよ。

でも舞台は生き物だから、回数を重ねながら変わらないって事は逆に難しいんだろうなぁ。

そういう意味でもEndlessSHOCKはすごい舞台だな。

 

以下、思いついたまま思いついた順に書いたので取っ散らかっているけど、まとめるスキルがないのでそのまま残す。

舞台に限らずアートって全部そうだと思うけど、観た人の数だけ正解があるじゃない。解なしが正解のパターンもあるしね。

数学なんだねアートは。

例えばルート2(平方根のルートね)って?って質問に、「1.4142…(または約1.4)」とか「平方して2になる実数」とか答えるんじゃなくて、「(直角二等辺三角形を書いて)ここの長さ」と答えるか、みたいなアプローチの違いなのかなぁと思う。*1

演劇は、例えば円柱のシルエットがあったとしてそれをどうやって塗り絵する?ってことなのかなって思ったりする。魚を入れて水槽にする?お茶いれてマグカップに?斜めに切ってペンネにしちゃう?とか、そういうのが「演出」で、10+10=(?)じゃなくて (?)+(?)=20、みたいな。答えはたくさんあっていい。

とつブロみたいなかんじ。

*2

 ☆

名探偵コ◯ンくんの有名なセリフ、「真実はいつもひとつ!」ってのあるじゃない?

ジョンもアストリッドもポールも真実はいつもひとつって思い込んでると思う。思い込んでるというかそう思ってるっていう感覚がそもそも無いんだと思うけど。

最適解を出さなければいけない、あるいは出した答えは必ず最適解にしなければいけない、ジョンは多分そういう人なんだと思う。0か100、生きてるか死んでるか、ジョンに中間はないんだよ。自分の中の確固たる正義に自分自身も逆らう事が出来なくて要領良くいられない。攻撃は最大の防御、みたいな痛々しさがある。*3

対してスチュは真実は必ずしもひとつじゃないと思ってるタイプだと思う。

アストリッドにもジョンにも、どっちかを選択しろって言われちゃうの辛いよね〜どっちかじゃもう満足出来ないんだもんね〜〜心を決めろって言われてもね〜〜どっちも好きだもんね〜〜自分は誰だとかどこにいるとかそんなのぜんっぶ忘れてあるのはサウンドだけだもんね〜〜〜〜!!!(ここのシーン大好き!)

ジョンとアストリッドは数学的に芸術へアプローチをしてるけど、スチュは芸術の中にいるって感じなのかな。外側にいるか中側にいるか。ジョンもアストリッドも多分中には入れなくて、それを分かってるから中にいるスチュに憧れてるんだと思う。

中にいる人が孤独なのはきっと中にいる人みんな透明だからなのかなって思ってる。孤独に飽き飽きしているとつかくんはきっと中にいる人なんだろうなぁ。しらんけど。

アストリッドは「芸術のことはそれなりに知ってる」らしくて、「どの芸術も洗練が必要よ」って言う。洗練必要かな?ふぅんと思ったけれどそういやアストリッドちゃんは数学的だからな。確かに数学は洗練されてると思う。突き詰めれば突き詰めるほどシンプルで美しい。写真も数学に近いよね。

もしかしてスチュは現代芸術のはしりなのかな?それで「君のスタイルをどう説明する?」なのかな?パイオニア?かっこいいじゃんスチュ〜名前にartって入ってるもんね〜!絵画についても特に詳しくないのでわからないんだけど、スチュの絵って例えば分類するとしたらどこチームなのだろう。だれか教えて。

☆ 

最初のシーンに出てくる真四角の額は、こっち側と向こう側でスチュの「表と裏」「画家とミュージシャン」「人生と芸術」「芸術の中と外」を表している。と思う。「人生はロックンロール、芸術もロックンロール。表と裏があるだけ。おんなじなんだ。それを分けて考えろってことは君が俺を理解してないって事になる」と言うように、スチュにとっては人生が画家で芸術が音楽なのかな。「どっちが高尚でどっちが低俗だ?」

ジョンに呼ばれて向こうから四角の中を通ってこっちに飛び出してくるスチュは、世界を広げる。芸術の中から出てきて、透明じゃない他人とたくさん出会うのだ。こっちから向こうには行かない(跨がない)けど、スチュは何回か向こうの世界をぶち破ってこっちに飛び出してくる。

最初スチュは自分を「絵描き」って表現してるけど、途中で「俺は画家だ、画家だとしよう」と自分を定義し始めて、アートカレッジの面接では「俺は画家になりた」いと言い、その後ジョンに「俺はやるよ、画家になる」と言っている。スチュはたったひとつの選択を迫られて、スチュの表と裏は無くなってしまったのかもしれない。

 ☆

「自分のスタイルをどうやって説明する?」と聞かれたスチュは、「“進化していく絵”、かな。どんな主義にも属さない。暗闇の中を手探りで進んでるんだ」と答える。

スチュの絵は進化していく絵なんだって!カッケェ(cv:河合郁人)!

芸術家はさながら船乗りだと例え、「たったひとつ、進化するという望みはある」と言う。進化する事は希望の光なのだ。

「灯りが指すと、なにもかもこの手に掴んだような瞬間がやってくる。でも、灯りが去ると また闇の中だ」「光。闇。光。闇。ただの繰り返しじゃない。どんな光も違うものを見せてくれる」という台詞は、勿論クールなサトクリフくんに与えられた台詞だけれど、とつかくんが放つに相応しい言葉すぎて勝手に胸がいっぱいになっちゃうね。

スチュもとつかくんも、暗闇を手探りで進みながら光を掴もうと出来る人で、光を掴めた事がある人なんだ。それってすごい事だとおもわない?

というかスチュは20歳とかなのにすごいよな。言葉と戯れるの超得意じゃん。。まぁ芸術家というより詩人だからなスチュは。。し、詩人め。。

 ☆

ジョン×ポールってとつふみだけど、スチュ×ジョンって戸塚田だよね。*4

話がポンポン関係ないところへ飛んでいって戻ってこないのにいつも私の相手をしてくれる友人達やフォロワーさんに感謝。ここまで読んでる人、2人くらいはいるかもしれない、そこのあなたにも。感謝するぜ!これまでのすべてに!*5

 

 

BACKBEATのセットは大きな額縁に飾られている。

f:id:JellyBGoode:20190624112958j:image

(画像は石丸さちこ女史のTwitterから。セット写真ありがたすぎて泣く)

 

多分色んな解釈があると思うけどわたしはこの舞台、スチュの絵だと思った。

もっといえばアストリッド監修、『スチュアート・サトクリフ』って感じなのかな?どうだろうそれで私の中の物語は無事幕を降ろすだろうか、、?わかんないな。最初スチュが書いた自画像みたいな自伝みたいなかんじなのかなと思ってたけど、スチュが描くにはあまりにアストリッドの描写がアレなので。。

まぁでもつまりそう考えるとスチュの絵は進化していくわけで、スチュが言うとおり舞台は進化していく。それがスチュアート・サトクリフのスタイルだから。

変更があったんじゃない、進化したのだ。

あまりに大きな変更があったように感じたけど、あぁそうかスチュの絵だから進化したのか、と思ったら結構納得がいった。お花畑なんで。実際分かりやすくなったなぁとも感じたし。変更っていうかブラッシュアップ、って感じなのかな。

加藤和樹さんがTwitterで神戸公演前に「変更点もありながら」と言ってたんでまぁ普通に変更なんですけど。

 

やっと変更点を書くターンにたどり着いた。

続きます。

 

 

 

 

*1:ルート2って割り切れない数字だからこの長さって平面に書けないはずなのに直角二等辺三角形書けば存在出来るんですよすごくない?

*2:描いた絵について「大きな主張を感じる」と言われたスチュが「主張ですか。一体どんな?」って聞くの好き。アイドルやってるとそういう事しょっちゅうあるんだろうなぁと思った

*3:ポールはスチュに冷たいけど好きな人には優しいし気を引こうとするしあたしだけを見て!って嫉妬深いからポールの実態はほぼギャル

*4:余計な気は回してくれるな

*5:「ジョン、お前に礼を言いたい、お前との全てに」ここめっちゃいいシーンなのに脳裏でとつかくんがハートマーク作って笑ってくるからちょっとしんどい